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東工大で開催された「GAME^3」ゲーム展示会レポート

東工大のデジタル創作同好会traPが主催するゲーム展示会が、2019年3月23日に開催されました。関東の学生サークルを中心に、様々なジャンルのゲームが大岡山キャンパスに集まりました。それらの様子をお届けします。

会場に向かう

「GAME^3(ゲームキューブ)」は東京工業大学の大岡山キャンパス南4号館 S423講義室で催されました。大岡山駅東口を出るとすぐに校門が見えてきます。本館を眺めつつ奥に進んでいくと、いよいよ南4号館に到着します。2人の学生スタッフさんに案内され、イベント会場へ入ります。
東工大の校門は、大岡山駅東口を出るとすぐに見えてくる。
東工大の本館。桜の木が少し花を咲かせている。

会場の雰囲気

会場は50人ほどの参加者で賑わっており、ゲームの試遊や開発者との交流が盛んに行われています。
イベントの参加者は学生が中心で、友人と一緒に来ている方が多く見られます。
出展ブースも学生サークルが多いのですが、中には社会人の方や企業として開発されているブースも見受けられます。
会場の様子。

ゲーム開発者にお話を伺いました

多くのゲームブースがあり全てを遊ぶことはできませんでしたが、中でも気になったゲームの開発者さんにお話を伺うことができました。

Gブレイバー

「Gブレイバー」は、ブラウザ上で動作するストラテジー対戦ゲームです。
攻撃と防御を交互に繰り返していくシンプルなゲームですが、その駆け引きの奥は深いです。
攻撃と防御の際に、どれだけの値を割り振るかで、攻撃力と防御力が変動します。
例えば自分が攻撃側の場合、攻撃力に4を割り振り、敵が防御力に2を割り振れば、その分のダメージを与えることができます。割り振れる値は限られているため、単純に攻撃MAXにすれば勝てるわけではないのです。
開発者の@pegass85様にお話を伺いました。
同行して頂いたハマさんの試遊風景。右の方は開発者の@pegass85様。
-私- これは奥が深いゲームシステムですね!
-@pegass85様- はい。有名なターン性RPGだと、ダメージに多少の差があったりミスという要素が実装されていて、確実な戦略が組めないので、それらの不確実性をなくしたシステムとして作っています。
-私- どのくらいの期間制作されているのですか?
-@pegass85様- 仕事の傍らで、もう2,3年は作り続けています。今回展示しているものは新しくリニューアルしたもので、過去にもいくつかのバージョンを制作していました。
-私- ブラウザ上で動作するということで、何か苦労した点などありますか?
-@pegass85様- レスポンシブ対応ですね。ブラウザはPCからスマホまで色んなデバイスで見られるので、それらのデバイスに合わせたレイアウトにする必要があるんです。
-私- 今後のアップデートの予定はありますか?
-@pegass85様- はい。より多くのステージを追加したり、きちんとアニメーションするUI素材を入れていく予定です。
-私- ありがとうございました。

Into the Womb

「Into the Womb」は、子宮の中にいる胎児を体験できるという、衝撃的な発想のVRコンテンツです。
実際にVRを装着して体験してみると、その臨場感に飲み込まれていきます。

そこは赤く薄暗い子宮の中で、胎児の視点が広がっています。
両手のコントローラを動かすと手が動き、コントローラをさらに追加すれば足も動かせるとのこと。
羊水を伝って聞こえてくる重音は、何とも言えない不気味さを醸し出しており、これが子宮の中の様子なのかと感じさせられます。
しかし悔しいことに、成人している私にとって、おなかの中にいたころの記憶なんて微塵もなく、それがリアルの様子なのか確かめる術がありません。

「Into the Womb」は現在のところゲーム性は備えられておらず、あくまで”メディアアート”として今回のイベントに出展されています。この誰も考えないようなコンテンツを開発した、木村様と藤井様にお話を伺うことができました。
同行者ハマさんのVR体験。口が開くほどの臨場感に包み込まれているようだ。
開発者の藤井様(左)と木村様(右)。
-私- すごく斬新なコンテンツだと衝撃を受けたのですが、どういうきっかけで発想したのですか?
-木村様- 元恋人との辛い事情がありまして...。もう生まれ変わるところからやり直したい、そう思ったのがきっかけでした。
-私- よほどの事情だったんですね。。。
-木村様- 何なら人間以外の動物に生まれ変わっても笑。
-私- それほどに笑。制作期間はどのくらいかかったのですか?
-藤井様- 途中のブランクはあったのですが、かれこれ1年ちょっとは作り続けていますね。
-私- 今後のアップデートやリリース予定はありますか?
-木村様- あくまでメディアアートとして制作を進めてきたので、特にリリースの予定はありません。でも今後はゲーム性を取り入れてみたいとは思っています。
-私- どんなゲーム性を持たせたいですか?
-木村様- 例えば、お母さんの声が聞こえてきて、それに手足を動かして応えるとかですね!
-私- 誰も作ったことのない新しいゲームになると思います!本当に楽しみです。ところでお二人はどのようして出会ったのですか?
-藤井様- 昔ながらの腐れ縁です笑。

表彰式

展示会終了後は、展示されたゲームの表彰式がおこなわれます。
参加者の投票により、一番魅力的だったゲームが選出されます。

学生部門の第1位は2人いたということで、結果的にじゃんけんで勝敗を決めることになりました。
上位3位のゲーム開発者には、2000~5000円相当のアマゾンギフト券が贈られました。
表彰式では上位3位のゲーム開発者にアマゾンギフト券が贈られた。

自由交流会

表彰式の後は、イベントの締めとして自由交流会が行われます。
IT業界で定番のピザとドリンクが振舞われ、ゲーム開発者と一般参加者、イベントスタッフがテーブルを囲んで語らいます。
50人ほどの参加者が一つの講義室に集まり、和気あいあいとした雰囲気の中、自由解散となります。
自由交流会の様子。
ピザとドリンクが振舞われた。

おわりに

「GAME^3」は、学生サークル主催のゲーム展示会として、今回で9回目の開催となりました。
関東圏の学生ゲームサークルを中心に、同じゲーム開発者たちが交流を深め合える場であると感じました。
ゲーム開発に興味を持つ人を増やし、今後のゲーム業界の発展におおいに貢献するイベントともいえます。
SBヒューマンキャピタル社の支援もあり、次回の開催はさらに大きな賑わいを見せることに期待したいと思います。
表彰式前の待機時間は、まさに大学の雰囲気そのものだった。
展示会の様子。
黒板にはスケジュールやハッシュタグなどのインフォメーション。
大岡山駅の改札口。

執筆者Writer

AnTytle